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タグ:トゥバの文化 ( 38 ) タグの人気記事

2017年夏・ トゥバと南シベリア レポートとミニライブ

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今年の夏のトゥバの滞在報告イベント、結構リクエストがあったので企画しました。

今年は参加したフェスティバル「ミルシビリ」「ウストゥーフレー」「フーメイ・フ・ツェントル・アジー」の3つのレポートが中心になるかと思います。

写真とビデオが膨大にあり、僕のHDで腐らせておくのも勿体なので皆さんで鑑賞しましょう。折角ですのでイベント最初に僕の演奏もお聞きいただければと思います。あと、トゥバの料理も出す予定です。日本人向けに味付けされたような軟弱なものではなく、ガチの味付けで出そうかと(塩のみ。)
まあ、良い羊肉が手に入ればいいんですが・・・

会場は初めて使わせていただくハコギャラリーさんです。代々木上原駅近く、とっても素敵なギャラリーをバタくさいトゥバ空間に変貌させたいです。

皆様のお越しをお待ちしております。ふるってお越しくださいませ。

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寺田亮平 (トゥバ音楽演奏家)

2017年夏・ トゥバと南シベリア レポートとミニライブ

毎年夏の3ヶ月程度、ロシア連邦トゥバ共和国に滞在しているミュージシャンの寺田亮平が、トゥバを中心に今年の夏の南シベリアの様子を写真やビデオを見ながらたっぷりお伝えします。演奏と報告の2部構成。おいしいトゥバ料理やお茶も用意する予定です。

【日時】12月9日(土)

19:00オープン 19:30スタート

【料金】予約2300円 当日2800円

【予約】dtxmain@gmail.com (お名前・枚数・お連れ様氏名・連絡先を明記の上メールにてご予約ください)

【問い合わせ】070-6655-4479(寺田)

【会場】hako gallery  東京都渋谷区西原3丁目1-4 (代々木上原駅より徒歩4分)

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by teradaryohei | 2017-10-26 21:47 | ライブ情報 | Comments(0)

アラシュ alash  алаш


 最近自分の演奏動画などまったく撮影していなかったので久しぶりに。

 今年はフェスティバルで、伝統部門と現代解釈の2部門に出演したのですが、現代部門では僕はトゥバ西部に伝わる「アラシュ」という歌をギターでアレンジして、前半部分をトゥバ語で、後半部分を自分で書いた日本語で歌いました。あまり喉歌を多用しないのでコンクール向けではなかったんですが、別にいいやと思って好きにやりました。

 動画を見てくださればわかりますが、聞いてくださった方の反応は概ね好評で(かなりウケた)、演奏した後はこの曲、アラシュ川がグループ名になっているアラシュのメンバー、アヤン・シリジク、アヤン・オール・サム、元メンバーのナチューン・チョードゥーの3人もステージ裏で聞いてくれていたので終わったあと握手しました。(バドゥ・ドルジュ・オンダールは審査員だった)あまりトゥバに無いテイストに仕上げたので、本人たちも結構驚いてくれていたようでした。

この曲を特に中心的に歌っていたのは初期のメンバーであるマイ・オール・セディップという歌手です。僕が若手で最も好きだった歌手の一人で親友です。現在彼はグループを離れ仕事の関係でトゥバにいないことが多いんですが、今年4年ぶりに再会することができました。奥さんと彼にこの曲を弾いて聞かせることが出来たのが、僕にとって今年一番印象深かった出来事のひとつでした。


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by teradaryohei | 2017-08-25 20:17 | トゥバの音楽 | Comments(0)

2017帰国しました

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先日トゥバより帰国しました。

今年は例年より滞在期間が短く、2ヶ月弱程度しかいなかったこともあり、それほど頻繁に地方に滞在することはしませんでした。それよりも今年は練習したり、より音楽に向き合おうと思っていたという事もあります。

 今年は8/13から5日間程度、国際フェスティバルKhöömei in the Center of Asia 2017 が開催されました。有難いことに今まで様々な賞を頂いてきたのですが、今回僕は演奏以外にAmbassador of Tuvan culture (トゥバ文化大使)という何ともドエライ名前の賞を頂きました。まあ、毎年トゥバに来ていますし、僕の日本での活動なども見てくれているでしょうから、一種の感謝状なんだと受け止めています。ただ、大統領のサイン入りで副大統領から直接手渡されたので、受賞直後はひっくり返りそうになりましたが・・・授賞式もまったく予想していなかったのでTシャツ1枚でした。未だに実感が無い感じですが、たくさんの友人たちからお祝いの言葉を貰いました。

 今年で夏の長期滞在も8年目になります。今年は親しくさせていただいていた方が亡くなったり、友人に新しい命が生まれ、知り合いの子供たちも1年会わないうちにびっくりするくらい大きくなっていたり・・・僕にとっては本当にあっという間という感じなんですが、確実に年月の流れを感じます。しかし、今年は有難いことに賞なども頂いて大変光栄なことですが、僕自身としてはまだ何も出来ていないな、というのが正直なところです。
 
 日本でトゥバの文化を知らしめようと、インターネット上に文章を書いたり、人前で話したりしたりと活動してきたことは、トゥバ人にとってよそ者である自分が、日本で演奏活動を行うために最低限必要なことだと思ってきました。実際トゥバなんて知らない日本人がほとんどなので、説明する必要もありました。もちろん、トゥバの文化は大変興味深く、学べば学ぶほど奥深く、その魅力をたくさんの人に知ってほしいという思いは強く持っており、その気持ちは今でも変わっていません。ただ自分は研究者ではなく、演奏家であり、音楽家であり、表現者であると思っています。これからより深く、自分自身の表現と向き合っていかなければなりません。

 ただ、トゥバはもう完全に自分の人生の一部になってしまいました。トゥバの友人たちやトゥバで学んだことは僕にとって一生の宝物であり、多分僕にしか出来ない仕事もあるんだろうと思っています。
 良く日本で「寺田君いつトゥバに帰るの?」とか、トゥバでも「早く帰って来い」、とか、冗談を言い合うことがあります。僕はトゥバにどれだけ通おうと外国人であることに変わりはありませんが、自分を大きく育ててくれた場所を故郷と呼ぶのなら、多分僕にとってトゥバはそういう場所になったということなんでしょう。

 トゥバは本当に面白いところです。これからも皆さんに、僕が知っているトゥバのほんの一面でも、その魅力を伝えられたらと思っています。

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 写真はフェスティバルの最終日、授賞式にて。左はダンバーフラク副大統領。息子さんのアイドゥン君は柔道をやっており日本にしばらく留学していたこともあります。



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by teradaryohei | 2017-08-24 21:46 | トゥバ日記 | Comments(0)

テュルクとペルシアの音楽~カザフ・クルグズ・トゥバ・イラン

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チラシのPDFはこちらからダウンロードできます
フェイスブックのイベントページはこちら
大学などの教育機関・店舗などでチラシの配布・掲示にご協力いただける方がいらっしゃいましたら chuuou.asia@gmail.com までご一報ください。チラシを必要分郵送いたします。
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テュルクとペルシアの音楽~カザフ・クルグズ・トゥバ・イラン

出 演
イナーラ・セリクパエバ (カザフスタン)
ウメトバエワ・カリマン (クルグズ)
慶九 (イラン)
蔡怜雄 (イラン)
高橋直己 (カザフスタン)
寺田亮平 (トゥバ)

日 時
201
7618日(

1
300分開場 1330分開演(昼間のコンサートです!)
16時頃終演予定 

チケット
予約:3000(100席限定)
当日:3500円(予約で100席満席の場合当日券なし)                         
学割 予約2500円/当日3000円(予約・当日とも受付で学生証掲示)
チャイルド割 15歳までのお子様(予約1500/当日2000円)

予約ご希望の方は
  chuuou.asia@gmail.com
 まで
お名前、予約人数(お連れ様のお名前)、連絡先
をご記入のうえメールにてお知らせください。ご予約の方優先でご入場できます。
(窓口は会場の驢馬駱駝様ではなくこちらのメールになります。質問などもこちらへお願いします。)お電話ご希望の方は070-6655-4479(寺田)まで。出れない場合折り返しご連絡いたします。
小さなお子様もご来場になるコンサートです。ご来場の皆様にはご理解・ご協力頂けますようお願い申し上げます。

会 場
驢馬駱駝ろまらくだ
東京都中野区東中野2-25-6PAO 9F
http://www.paoco.jp/roma/

出 店 
MAYRAM&NovvoyxonaSHER(ウズベク&クルグズ雑貨・食品)
サラーム・サラーム(イランの絵本・雑貨)

〈主催〉コンサート「テュルクとペルシアの音楽」実行委員会 連絡先:070-6655-4479(寺田)

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KAZAKH KYRGYZ TUVA IRAN ~ 中央アジア+イラン
テュルクとペルシアの音楽

 ユーラシア大陸の内陸地帯は古くから多種多様な人々が暮らし、交流しながら独特の文化を育んできました。駱駝の隊商をイメージさせるオアシス地帯での交易や、刺繍、絨毯、焼き物などの工芸。長い牧畜、遊牧生活の中から育まれてきた民族文化。そしてロマン溢れるシルクロードの歴史などに、今まで多くの日本人が魅了されてきました。中央アジアと呼ばれる地域には言語的にはテュルク系民族(※)が多く暮らしていますが、タジク語はイラン系の言語で、言語的にも、文化的にも、そして音楽的にも、中央ユーラシアではペルシアの影響が広く見られます。本コンサートでは、そんな中央ユーラシアに広がる、テュルクとペルシアの伝統的な音楽演奏を通して、その多様かつ豊かな音楽世界をお楽しみいただければと思っています。会場は屋上に天幕のある驢馬駱駝ろまらくだ。音楽以外にも会場装飾や出店など、現地の文化を感じてもらえる工夫を凝らしています。是非お気軽にユーラシアへの旅に東中野までお越しください。


中央アジアというとカザフスタン、クルグズ、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの5カ国を指すことが現在では一般的ですが、広義の意味においては中国の新疆ウイグル自治区、モンゴル高原、ロシアのシベリア南部なども含んでおり、地理区分もいくつか定義が異なります。この連続コンサートでは中央アジア5カ国を中心に、共通した文化を持つ周辺地域の音楽も紹介できればと考えています。

テュルクとは?
歴史的に中央ユーラシアでは、突厥(とっけつ)などの騎馬遊牧民族が興亡を繰り返してきました。彼らの居住領域は中央アジアを中心にシベリアからアナトリア半島にいたるまで広がっており、テュルク諸語と呼ばれる同一系統の言葉を話します。テュルク諸語を母語とする人々のことをテュルク系民族といいます。


出演者プロフィール


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イナーラ・セリクパエバ Inara Serikpaeva
ドンブラ演奏家。カザフスタン共和国首都アスタナ市出身。国立ユーラシア大学音楽学部(現アスタナ音楽アカデミー)卒業後、都立民族楽器オーケストラや同アンサンブル「シャルクマ」にソリストの一人として所属。先代ローマ法王ヨハネパウロ2世はじめ、同国を訪れた国賓の歓迎式典などで活躍する。2009年から拠点を日本に移し関西を中心にコンサートなどで活動中。


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ウメトバエワ・カリマン Umetbaeva Kalyiman 
クルグズ共和国ビシケク生まれ。クルグズ国立音楽大学で民族音楽を専攻。卒業後、音楽教師としてビシケク第65番学校で子供たちにコムズなどの民族楽器を教えていた。その後、ビシケク日本センターで日本語を学ぶ。2007年、東京芸術大学音楽研究科入学。2008年、東京芸術大学の修士課程に入学。2010年、修士課程を卒業、東京芸術大学博士課程に入学。3弦楽器のコムズ、金属口琴、木製口琴の楽器の演奏家。


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高橋直己 Takahashi Naoki
中央アジア遊牧文化圏の民謡研究者・同歌手。2002年より中央アジアへ渡り、カザフスタン共和国を中心に民族音楽の研修を積む。現地ではヌルジャン・ジャンペイソフ(カザフスタン文化功労叙勲者)にカザフ民謡を師事し、100曲あまりの伝統歌謡を習得。2006年カザフスタン共和国の「民族芸術家ダニェシ・ラクシェフ記念共和国歌手コンクール」で1位入賞。現在イナーラ・セリクパエバとともに、カザフ伝統音楽の紹介に努めている。


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慶九 Keiku

2007年イランへ語学留学。8年半のイラン滞在の間、音楽と詩を通してイランの文化に触れる。2008年~2014年、イラン教育庁奨学金給付生としてテヘラン国立芸術大学・イラン音楽演奏科で学び、20159月帰国。セタールとタンブールの奏法を主にラアナーイー・ファミリーに師事し、本グループの演奏メンバーとして、2011年の日本ツアー、2016年春のヨーロッパツアーにも参加。


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蔡怜雄 Sai Leo

日本、台湾、アメリカのクォーター。幼少より世界の音楽、文化に興味を持ち育つ。大学時代トンバクやダフの繊細な表現、音色の豊かさ、楽器の美しさに惹かれてペルシャの打楽器奏者に。2012年にバークリー音楽大学を卒業、ペイマン・ナセプール氏らからペルシャの打楽器演奏を学ぶ。ボストンではペルシ音楽のグループに参加し各地で演奏する。帰国後はペルシ音楽、ヨーロッパ中世古楽を中心に様々なジャンルの奏者と活動中。



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寺田亮平 Terada Ryohei
トゥバ音楽演奏家・喉歌歌手。1999年より喉歌を習い始め、2010年よりトゥバと日本を往復しながら現地での滞在修行を続けている。喉歌、トゥバ語による伝統的な歌の他、伝統楽器イギル、ドシプルールなどを演奏する。師匠はモングンオール・オンダ−ル他。国際シンポジウム他現地で受賞暦多数。現地ではトゥバの伝統的な歌の聞き取りや翻訳作業、トゥバ各地方での撮影等フィールドワークを行う他、日本国内では中央アジア、シベリア関係のコンサートや各種イベントも自身で手がけている。本コンサートの主催者。


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【カザフのドンブラについて
古来、生活の一部として広く愛用されきた爪弾く楽器。大別してマンドリンのような丸い胴と舟形の角ばった胴の2種類があり、細く長いネックに2本の弦を張る。モンゴル~シベリア~イランまで近縁の2弦の楽器が広く分布する中、カザフのドンブラは独奏曲が高度に発達しており、思索や哲学的表現の手段となっている。また民謡や叙事詩語り、即興詩の朗誦など歌謡の伴奏にも欠かせない、カザフの文化を代表する楽器である。


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【クルグズのコムズについて】
クルグズの楽器で、海外でも最もよく知られているのが、三弦楽器のコムズ。木製でオールのような形状をもつコムズは、かつては独奏楽器として演奏されるのが主だったが、現在はアンサンブルやオーケストラ、歌の伴奏やポップス音楽などで幅広く使用されており、キルギスの音楽では欠かせない楽器の一つとなっている。かつては即興演奏が主で、口頭で伝えられていたコムズの曲が、現在では児童音楽学校、専門音楽学校など、さまざまな音楽機関で楽譜を使いながら伝承されている場合が最も多い。楽器を演奏する時の右手のパフォーマンスが非常に派手であり、これがコムズを演奏する際の大変顕著な特徴の一つとなっている。


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【イランのセタールについて】

セタールはイランの代表的な撥弦楽器の一つで、人差し指の爪で細かく上下に震わせるようにして弦をはじく。ボディには桑や胡桃、竿の部分にはもっぱら固い胡桃の木が使われている。真鍮と銅の弦が張られ、羊の腸を乾燥させたフレットが用いられる。


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【トゥバのイギルについて】
トゥバに伝わる伝統的な2弦の擦弦楽器。一般的には一本の木から出来ており、スプーン状にくりぬかれたボディに動物の皮を張り、弓で弾いて演奏する。近年のものはヘッドに馬の彫刻が見られる。弦はもともとは馬の尻尾であったが、現在では長さ、強度の問題などでナイロン弦が一般的である。モンゴルの馬頭琴とは弦の張り方が逆であり、調律も異なる。


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【カザフスタンとカザフの音楽】
カザフ人は15世紀以降中央アジアの最大勢力となった遊牧騎馬民族で、カザフスタン共和国を中心に中国、モンゴル、ロシアにも多く居住している。現在のカザフスタンはソ連の解体に伴い1991年に独立した国家で、世界第9位の広大な国土(約270万㎢)に豊富な鉱物資源を持つ。特に石油やウランの産出国として経済発展が目覚しい。またバイコヌール宇宙基地が所在するほか、セミパラチンスク市近郊など旧ソ連の核実験場があったことでも知られる。カザフ人は古来ドンブラを愛好し、現在でも民族文化のシンボルの一つとなっている。ドンブラの演奏はカザフ人の思索の表現であり、その音色は言葉以上に弾く人の思いを伝えるものとされ、「真のカザフはドンブラ」という格言もある。その普及率も高く、大概の家庭にドンブラが見られるほどである。この20年は民族と国家のアイデンティティが強く求められる中で文芸復興が進み、かつてはシャーマンの祭具であった弓奏楽器コブズ、箏ジェティゲンなどの演奏家も増えている。カザフの音楽は古典の継承だけでなく、演奏者によって常に新しい表現が模索されており、伝承曲の現代的な解釈や、民謡のポップスアレンジなども一般に親しまれている。


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【クルグズとクルグズの音楽】
天山山脈とパミール・アライ山脈に沿うように位置するクルグズは「山の国」である。「キルギス」という名称はソ連時代に用いられたロシア語の発音であり、正式にはクルグズ(Kyrgyz,Кыргыз)、またはクルグズ共和国。東は中国(新彊ウイグル自治区)、北東はカザフスタン、南西はタジキスタン、西はウズベキスタンに隣接している。面積は198,500㎢(日本の半分)、人口は519万人(2006年クルグズ統計)、首都はビシケク。遊牧民であったクルグズ人は、家畜の放牧地が痩せると一つの場所から他の所へ移動していた。平地で遊牧をするカザフ人やトルクメン人は水平方向に向かって移動していたが、クルグズ人は山の麓から頂上まで、つまり垂直移動で遊牧していたという。また狩猟も重要であった。このような厳しい自然と生活がクルグズの音楽と楽器に大きな影響を与えてきたといえる。頻繁な移動を行う遊牧の生活では、物をなるべく軽く、小さく、そして持ち運び易くする必要がある。険しい山岳地帯の暮らしでは人々の交流が困難だったため、演奏会は少人数で行われるのが普通であった。楽器の奏法は即興的であり、独奏で行われる場合が殆どで、音も大きくないため、個人で楽しむために演奏をすることもあったようだ。


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【イランとペルシア音楽について

時に朗々と哀愁たっぷり、時に草原を駆け抜けるような躍動感、そしてエキゾチックな微分音の響きで魅了する、イランの伝統音楽。イラン国外では「ペルシア音楽」とも言われ、周辺国の伝統音楽にも関連性が見られることから、かつて栄えたペルシア帝国(BC550-AD651)の栄華を彷彿とさせる。(厳密には、ペルシア帝国衰退後も徐々に変化を遂げ、拡散し、各地で個性化したと言えよう。)現代のペルシア音楽は、ガージャール朝末期(19世紀後半)の宮廷楽士や軍楽隊の司令官によって基礎が整えられたもので、西洋の記譜法が導入され、アカデミックに体系づけられた。そして「ラディーフ」と言われる、旋律やリズム、小曲のひな型集も作られるようになった。これには、ペルシア時代に奏でられていたとされる旋律、いくつかの宗教の祈りの旋律も含まれ、各地方の伝統音楽の要素も取り入れられている。音楽家は、まるでストーリーを展開するように、このひな型を即興的にアレンジし、ひとつの作品を完成させる。この即興性が、ペルシア音楽の醍醐味でもある。


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【トゥバとトゥバの音楽】
トゥバはアジアの中央部、シベリア南部に位置する共和国。ロシア連邦に属する。人口約30万人。首都はクズル。面積は171500(北海道二つ分ほど)。住民の約8割がトゥバ人。公用語はトゥバ語とロシア語。トゥバ語はテュルク語系の言語。宗教はシャマニズムとチベット仏教が盛んである。主な産業は畜産、鉱工業など。山岳地帯、森林、草原、砂漠など自然に変化が富んでおり、羊、トナカイ、ヤク、ラクダなどユーラシア大陸のすべての遊牧形態を見ることができる。現在も遊牧は盛んであるが街に定住しているトゥバ人も多い。トゥバは小さな共和国であるがその音楽世界は多様である。中でも喉歌フーメイ(хөөмей)が有名で、似たような発声での喉歌がトゥバ以外にもハカス、モンゴル国西部などアルタイ山脈周辺地域に見られるがその起源ははっきりしていない。元々はソロパフォーマンスが主体であったが1980年代以降舞台化が進み数多くのアンサンブルが生まれた。また多くの民族楽器があり口琴も盛んに演奏されている。現在のトゥバはフンフルトゥなど世界的なグループの活躍や伝統音楽のオーケストラの設立、ポップスやロックも盛んであり、音楽的に大変に充実した時期を迎えている。

出 店

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MAYRAM&NovvoyxonaSHER / ウズベク&クルグズ雑貨・食品

ウズベキスタン食器・雑貨そしてクルグズの雑貨も扱MAYRAMと、日本で唯一中央アジアの主食ノンやサムサを本格炭火焼しているNovvoyxonaSHERが出店いたします。


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サラーム・サラーム / イランの絵本・雑貨

イランの絵本のお店、サラーム・サラームでは、イランの絵本ほか小物等雑貨を販売します。



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by teradaryohei | 2017-04-04 21:24 | ライブ情報 | Comments(0)

ソロライブ & トゥバ最新レポート @音や金時

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2/10に音や金時さんでライブのオファーを受け、何をやろうか色々と考えたんですが、「今年トゥバでどんなところに行ったのか話を聞きたい」というリクエストが結構あったので、プロジェクターで写真や動画を見ながらちょっとした報告会をやろうと思います。ただ老舗のライブハウスで音も良いですので演奏もします。ソロライブ兼報告会、という感じです。

トゥバ共和国内で色々な場所に滞在した様子や、共和国外で滞在したフェスティバルの模様などもお見せできると思います。日本人は僕以外誰も到達してない場所とかもあると思うので、結構貴重な報告になると思います。

写真やビデオは膨大にあるのでいくらでも話せますが、コンパクトにまとめて報告できれば。ソロの演奏もせっかくの機会なので普段やらないようなことを出来ればいろいろやってみたいと思っています。

音や金時さんはおいしいネパール料理やお酒も楽しめます。気軽に遊びに来てください。

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寺田亮平(トゥバ音楽)
ソロライブ &トゥバ最新レポート

毎年夏の3ヶ月程度トゥバ共和国に滞在している寺田亮平が、写真や映像を交えながら昨年夏のトゥバの模様をレポートします。演奏とレポートの2部構成。トゥバ以外のフェスの模様などもお伝えします。

日時:2月10日 (金) 19:30 ~
会場:音や金時 チャージ2,300円

東京都杉並区西荻北2丁目2−2−14TEL:03-5382-2020   
※予約不要。直接ご来場下さい
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by teradaryohei | 2017-01-06 22:44 | ライブ情報 | Comments(0)

明治大学レクチャー&コンサート 「トゥバ共和国の文化と伝統音楽」

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10/22に明治大学のリバティーアカデミーにて、レクチャーコンサートの講師を務めます。
故江波戸昭先生がご担当されていた講座で大変光栄なことです。

タイトルは「トゥバ共和国の文化と伝統音楽」としました。
私の演奏に加え、トゥバの文化全般について写真や映像を交えながら解説します。

あまりに広大なトゥバの文化を語るにはまだまだ勉強不足を痛感する日々ですが、今年の滞在ではかなりの現地資料を集め現在目を通しているところです。トゥバの文化を知ることによって、トゥバの音楽をより深く理解できます。トゥバに関心があるけどよくわからない方、トゥバの音楽が好きで文化に関心がある方、是非ご参加ください。この機会にトゥバの魅力をお伝えできればと思っています。

この講座はオープン講座ですので明治大学以外の外部の方でも参加できます。事前の申し込みが必要です。詳しくは以下の情報をご覧ください。

https://academy.meiji.jp/course/detail/3250/

先週の時点で150名定員のうち半分ほど埋まっていたそうです。

★《追記》 当日ちょっとしたトゥバの工芸品やお土産品などを販売予定です。

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世界の民族音楽を聴く第1講「トゥバ共和国の文化と伝統音楽」 ―レクチャー&コンサート―

講座趣旨

民族音楽は、いうまでもなく世界各地に赴き、人々の生活に触れ、現地の楽士が演奏するものを聴くのが一番よい機会ではありますが、現実にはなかなかむずかしいものです。このオープン講座では2000年度からリバティアカデミー教養・文化講座『民族音楽紀行』を担当された故江波戸昭先生(明治大学名誉教授、地理学)の遺志を受け継ぎ、日本在住のトップクラスの演奏家をお招きし、それぞれの分野での音楽や楽器、さまざまな社会的・文化的背景などのお話をしていただきながら、みなさんに楽しいレクチャー&コンサートのひとときを共遊していただきます。

「トゥバ共和国の文化と伝統音楽」

■演奏 : 寺田 亮平(トゥバ音楽演奏家・喉歌歌手)

ロシア連邦の構成主体であるトゥバ共和国はモンゴル国と接するアジア中央部・南シベリアに位置する共和国で、北海道2つ分くらいの面積に30万人ほどの人々が暮らしています。トゥバ人は文化的にはモンゴルに近い遊牧民でありながら、ウズベク、カザフなどと同じテュルク諸語であるトゥバ語を話す民族です。そんな日本では殆ど知られていないトゥバ人の伝統的な暮らしや文化を写真や映像を交えて紹介しながら、世界的に知られた喉歌を中心に、イギル、ドシプルールといった民族固有の楽器を用いた伝統的な音楽演奏をお聞かせしたいと思います。

2016年10月22日 14:00~16:30
定員 150名

リバティアカデミー会員料金 1,000円
一般料金 2,000円
キャンパス 駿河台キャンパス

■会場:駿河台キャンパス グローバルフロント1階 グローバルホール
駿河台キャンパスは、JR「御茶ノ水駅」徒歩3分、丸ノ内線「御茶ノ水駅」徒歩3分、千代田線「新御茶ノ水駅」徒歩5分、新宿線・半蔵門線・三田線「神保町駅」徒歩5分です。

■受講に際し、必ず入会と受講のご案内をご確認ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

■開場: 13:30

講師紹介

寺田 亮平 (テラダ リョウヘイ)
トゥバ音楽演奏家・喉歌歌手

1999年より喉歌を習い始め、2010年よりトゥバと日本を往復しながら現地での滞在修行を続けている。喉歌、トゥバ語による伝統的な歌の他、伝統楽器イギル、ドシュプルールなどを演奏する。師匠はモングンオール・ オンダ-ル。国際シンポジウム他現地で受賞歴多数。トゥバの伝統的な歌の聞き取りや翻訳作業、トゥバ各地方での撮影等現地調査を行う他、日本では中央アジア、シベリア関係のコンサートも多数企画している。

石川 修次 (イシカワ シュウジ)
コーディネータ・元明治大学付属中野中学校・高等学校教諭
2005年度後期、2009年度後期、2011年度後期、2013年度後期、2015年度後期オープン講座レクチャー&コンサート「世界の民族音楽を聴く」出演者。1950年東京都に生まれる。國學院大學卒業後、明治大学付属中野中学高等学校の教員となり、現在に至る。大学では民俗学を学び、日本各地の民俗調査に携わる。中学時代にアメリカのフォークソングに出会い、1965年から5弦バンジョーを弾き始める。特にトラディショナル・フォーク・ミュージックに深い関心を持ち、伝承者の「人となり」を研究している。またバンジョーについての興味は尽きることなく、現在も19世紀後半から現代に至るバンジョーをめぐる文化的・社会的・歴史的背景について研究を続けている。
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by teradaryohei | 2016-10-02 13:46 | ライブ情報 | Comments(0)

2016 帰国しました

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エキー!(トゥバ語でこんにちは!)

皆様ご無沙汰しておりますお元気でしょうか?
僕は先週トゥバから帰国し、荷物の片付けや雑務に追われていたところです。

今年も様々な人たちにお世話になり、大変充実した滞在をすごすことが出来ました。

毎年3ヶ月程度の夏の滞在も今年で7年目になり、友達の子供とかしばらく見ないうちに本当に大きくなっていて驚いたり、同世代の知人も責任の有る役職につきトゥバを盛り上げるために頑張っているのを見たりして、なかなかに時間の流れを感じます。それと同時に「リョーヘイは夏になれば毎年いる」のが当たり前になってきているので良くも悪くも珍しくなく、滅茶苦茶に連れ回されること(これは彼ら流のもてなしだったりする)が減ってきたのは落ち着けて嬉しくもありちょっと寂しい所でもあります。

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さて、今年の個人的な反省は、ちょっとトゥバ語が勉強不足だったことです。
というか日本での学習がロシア語中心になってしまい、以前に比べてロシア語が理解できるようになってきたので相対的にロシア語で話す機会が増え、トゥバ語でやり取りする機会が落ちて、中途半端なチャンポンになってしまっていました。

しかし難しいところで、都市部に住むトゥバ人はロシア語を母語のように話す人は多く、一度の会話に中でもトゥバ語とロシア語を頻繁に切り替えながら話すことも多い。むしろチャンポンがデフォルトと言っていいくらいです。トゥバ語も動詞だけロシア語を使用したりトゥバ語の中にロシア語が混ざってしまう状況が問題視されており、僕も「こうやって言語が薄くなっていくのか」と最近身をもって感じています。

トゥバはロシア連邦の中でも高い母語の保有率を誇りますが、それでも若年層を中心にロシア語化は進んでいますし、古いトゥバ語、難しいトゥバ語を知らない人は増えていて統計では現れないところで、前述のように「薄く」なってしまっています。

ただ、正直ロシア語が出来なければあらゆる情報にアクセスできません。多くの書籍やインターネット上の情報はロシア語で、将来の教育を考えるとトゥバ人の親御さんもお子さんにロシア語を勉強させる状況は仕方が無く、非常に難しい問題だと感じます。

 僕自身は、トゥバ語を多少話す外国人です。トゥバ語を話せないトゥバの若者たちに出会う機会が結構ありますが、驚かれます。そして普段ロシア語しか話さない若者も、がんばってトゥバ語で話し始めたりするケースを何度も真にあたりにしました。僕は別に学者ではなくただのミュージシャンですが、外国人である自分がトゥバ語を勉強することは影響力が大きく、それだけで彼らの力になれる部分もあるのではないかという気がしています。
 とはいえ、トゥバ語の教材は非常に少ないため独学が難しく、ロシア語が出来れば非常に便利で様々な情報にアクセスできるので非常に悩ましいところです。・・・まあ自分の選んだ道だし音楽やりながらも楽しみながら、地道に語学はやっていくしかないかなと、最近改めてそんなことを思っている次第です。

上の写真は友達の楽器職人の家で、彼の子供と一緒に。フレットつきのドシプルールを、魚の皮で作ってもらいました。
下の写真はトゥバクズのメンバーと。今年はトゥバ人民共和国設立から数えて95周年でフェスティバルがありました。
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by teradaryohei | 2016-09-21 01:03 | トゥバ日記 | Comments(1)

直川礼緒さんのスゴさを語る

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口琴関係の皆さんにはおなじみ、日本口琴協会代表のの直川礼緒さんですが、口琴という楽器自体が珍しいということもあり、音楽ファンの方でもご存じない方は多いんじゃないかと思います。
直川さんは口琴関係の音楽の現場には良くいらっしゃいますし、大変気さくな方なのですが、最近
「いや、みんな直川さんのスゴさを判ってないよな・・・」
と感じることが多々あるので、今日は「僕が考える直川さんのスゴさ」について書かせてください。

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直川さんの著書「口琴のひびく世界」


直川さんは、口琴という楽器を通じて、「シベリアの音楽をほとんどはじめて、日本でまともに紹介した人」だと僕は思っています。「シベリアの音楽」といってもいわゆるロシア人の民謡やバラライカの演奏などではなく、「ロシア人の移住が始まる前からシベリアに住んでいるアジア系の人たち」の音楽です。

 ワールドミュージックが好きな方でも、シベリアの音楽といわれてもあまりピンと来ないでしょう。
戦後、小泉文夫氏をはじめ多くの方々の尽力により日本にも世界各地の音楽が紹介されるようになり、1980年代にはいわゆる「ワールドミュージックブーム」もありましたが、やはりソビエト連邦内の諸民族の音楽は政治的な問題や言葉の壁もあり、あまり多くは紹介されてこなかったと思います。

 まだ冷戦構造が生きていた時代は西側の外国人がソ連に入国することは難しく、モスクワやペテルブルグに行けたとしても、シベリアに行くことは手続きも煩雑でかなり難しかったはずです。ゴルバチョフが登場してからは外国人にも徐々にその鉄の扉が開かれるようになり、谷本 一之先生ら音楽学者の非常に重要な仕事もありますが、一般の人に沢山の機会を提供したという点において直川さんの功績は非常に大きいと僕は思っています。(というか、直川さんの恩師は小島美子先生なので、実は小泉文夫直系の人とも言える)

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 直川さんが紹介したシベリアの音楽のなかで、代表的なのがサハでしょう。サハ共和国は世界でもっとも口琴が盛んに演奏される土地で、直川さんはまだソ連時代にヤクーツクで開催された第二回国際口琴フェスティバルに参加されたのをきっかけにその後何度も現地に足を運ばれ、サハの口琴演奏家の招聘、コンサートの企画制作、ビデオや音楽CDの制作、日本人を連れての現地ツアーなど積極的な活動を行ってきました。
 現在、世界で最も有名な口琴を演奏する音楽グループといえば「アヤルハーン」だと思いますが、
直川さんはアヤルハーンが結成される以前に中心メンバーであるアリビナ・ジェグチャリョーヴァ氏や、当時まだ若かったオリガ・ポドルージナヤ氏など数人の演奏家を招聘、CDの制作を行い、この時のアリビナとオリガのデュオはアヤルハーンの母体となっています。

 サハ以外にも僕が取り組んでいる南シベリアのトゥバにも1993年の時点で足を踏み入れ、喉歌のシンポジウムの模様をレポートし、トゥバを代表する音楽学者であるゾーヤ・クルグスやバレンチナ・スズケイ氏の論文を翻訳し紹介していますし、トゥバの口琴音楽をまとめた非常に意義深い音楽CDも制作なさっています。

またアルタイ・ハカスのミュージシャン達との親交も深く、招聘活動や音楽CDの制作も行っており、アルトィン・タイガというユニットでご自身で演奏活動も行っています。

それ以外にもナナイ・ウデヘ・ウリチといった沿海州に暮らす諸民族の音楽文化も口琴ジャーナル等でレポートを掲載していますし、国際口琴フェスティバルなどにはアイヌの方とご一緒に参加されることも多いので、実はこういったシベリア諸民族とアイヌの方々が交流するという大変意義深い機会も作っているのです。

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そして日本の口琴文化の復興にも多大な貢献をなさっています。ここ20年で口琴を演奏するミュージシャンは非常に増えましたし、埼玉県で鉄口琴が多数出土されたことなどは直川さんの影響もある気がします。(考古学者が口琴という楽器を知らない場合が結構あるようです)

研究者としては、実際に現地に赴いていることはもちろん、まず目を通されている文献の豊富さが凄いです。ロシア語やテュルク諸語を含めたかなりの文献に目を通されていますので、ちょっとした研究者では太刀打ちできないでしょう。視点も非常にニュートラルだと感じます。

 ただ、直川さんは演奏家としても大変ユニークな方です。口琴という楽器はその民族によって演奏方法が違うので、その演奏方法を知っていることはとても大切なことですが、直川さんは伝統的な演奏はもちろん、新しい表現のアプローチにも非常に貪欲で国際口琴フェスティバルなどでも大変ユニークなパフォーマンスを行っています。ソロアルバムも2枚発表されていますので、是非聞いてみてください。

ちょっと書いているとキリがないのですが、今度6/18(土に)企画している「ユーラシア・トラディショナル・ミュージック2」でも直川さんに演奏していただきますので、ご興味がある方は是非会場で直川さんの演奏をご覧になってください。今回はコンサートの企画の性格上、諸民族によって演奏方法が違う、伝統的な演奏をお願いしていますが、毎月行っている日本口琴協会の定例会など、様々な演奏活動を行っています。また本コンサートでは日本口琴協会が運営を行っているオンラインショップ「びやぼん屋」の出店もお願いしていますので、実際に口琴や珍しいCD,書籍なども会場で購入することが出来ます。
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 僕が2013年にはじめて中央アジアコンサートを企画したときも、その出演者のほとんどは直川さんと関係している人たちでした。僕はある意味その人脈を使わせてもらったわけですが、企画を快く了承してもらったことに今でも大変感謝しています。

 直川さんの魅力に触れるには、まず著書「口琴のひびく世界」をご覧になると良いと思います。
CD付きなので各地の口琴演奏に耳を傾けながら読んでみてください。口琴の魅力に取り付かれること請け合いです。


一番上の写真は、2013年1月に開催された「中央アジアの音楽 vol.1」にて、バシコルトスタンの衣装を着て「ベル付き口琴」を演奏する直川さん。
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by teradaryohei | 2016-06-05 23:17 | シベリア関連 | Comments(0)

シベリア先住民の食卓 食べものから見たシベリア先住民の暮らし

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3月に面白い本が出版されたので紹介しておきます。

「シベリア先住民の食卓 食べものから見たシベリア先住民の暮らし」
永山 ゆかり,長崎 郁編

この本は、サハ、アリュートル、イテリメン、ユカギール、ニブフといった北方諸民族の言語を調査している日本の研究者の方々がその地域に伝わってきた食文化について綴ったエッセイをまとめたものです。

 執筆者の皆さんは言語や口承文芸などを調査されている研究者の方々ですが、この本は学術書ではなく現地にフィールドワークに赴いた際に、その先々で振舞われたり、一緒に作ったりした料理に関する体験談をまとめたもので非常に読みやすい内容です。

 とはいえ料理名の表記などは現地語でちゃんと記述されていますので、言語に関心がある方にももちろん面白い内容だと思いますし、「食」という私たちにとって身近なテーマで書かれていますので、まだ日本人にほとんど知られていることの無いこういった北方諸民族の人々の文化を知る良いきっかけになる一冊だと思います。

 寒さの厳しいシベリアでは一部を除けばほとんどの地域で農業が難しく、伝統的には漁労、植物やベリー類などの狩猟採集、トナカイや馬などの牧畜および乳製品の加工などが行われてきました。

 「シベリア」というと極寒、日本人抑留者の強制労働、など寒くて暗いイメージを持っている方がたくさんいらっしゃると思うのですが、その自然は厳しくも非常に豊かなものであり、その地域で暮らしてきた人々は様々な工夫を凝らして豊かな食文化を発達させてきました。そしてそういった伝統的生業は多かれ少なかれ現在でも彼らの食文化の基本的な部分を支えています。

この本では、南シベリアであるトゥバの食文化についても、新潟大学の江畑冬生先生が紹介されています。
江畑先生はご専門はサハ語ですが、2014年と2015年の夏にトゥバにお越しになり、僕も現地でばったりお会いして、共通の友人がいたこともあり数日間ご一緒させていただきました。トゥバの食文化に関心がある方は、是非ご覧になってください。

 サハ、アリュートル、ユカギールなどと言ってもほとんどの方々は耳にしたことも無いと思います。ただこういった人々が、(ロシア人が移住してくる前から)長くシベリアに暮らしてきた、ということをまず知るきっかけになると良いなと思います。

 そして、サハやトゥバなどロシア連邦内に共和国を持つ一部の例を除けば、その半分以上は人口5000人に満たない少数民族であり、それらの言語が失われつつある、といったことも、出来れば知ってほしいと思うのです。


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関連書籍として、同じような執筆陣で北方諸民族の口承文芸を扱った
「水・雪・氷のフォークロア 北の人々の伝承世界」 (勉誠出版)も読みやすくお勧めです。



 

 
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by teradaryohei | 2016-06-01 15:04 | シベリア関連 | Comments(0)

トゥバ伝統音楽 ディナーコンサート

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なんと僕のディナーコンサートがあります。横浜妙蓮寺のタイサラさんでは国際色豊かなイベントを頻繁に開催されており、ありがたいことに僕も声をかけていただけました。

かなり久しぶりのソロでの演奏ですので、今回は普段あまりやらない曲とかもやってみようかと思っています。それと時間も余裕があると思いますので、トゥバの話なんかもできれば。トゥバに関して何か聞いてみたい方とかいらっしゃいましたら、是非お越しください。
美味しいお料理とともに、少しでもトゥバの魅力を感じていただける演奏をお届けできればと思います。

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トゥバ伝統音楽 ディナーコンサート
(English follows Japanese)

トゥバ共和国はロシア連邦に属する共和国で、南シベリア・アジア中央部に位置しモンゴル国に接しています。モンゴルとは同じ遊牧民で文化的には非常に近いのですが、トゥバ人はウズベク、カザフなどと同じテュルク諸語であるトゥバ語を話し、顔立ちは日本人にそっくりです。
トゥバでは独特な歌い方をする喉歌(のどうた)文化が世界的に知られており、民族固有の数多くの楽器を有する、音楽文化が非常に豊かな共和国です。
そんなトゥバに魅せられ毎年現地で長期にわたって滞在修行を続けているトゥバ音楽演奏家・寺田亮平がトゥバの伝統的な演奏とお話で、トゥバの音楽の魅力をお伝えします。

寺田亮平 Terada Ryohei プロフィール
トゥバ音楽演奏家・喉歌歌手。1999年より喉歌を習い始め、2010年よりトゥバと日本を往復し ながら現地での滞在修行を続けている。喉歌、トゥバ語による伝統的な歌の他、伝統楽器イギル、ドシュプルールなどを演奏する。師匠はモングンオール・ オンダ−ル。国際シンポジウム他現地で受賞歴多数。トゥバの伝統的な歌の聞き取りや翻訳作業、トゥバ各地方での撮影等フィールドワークを行う他、日本国内 では中央アジア、シベリア関係のコンサート等も自身で手がけている。 
ブログ「トゥバ日記」 http://tuvanikki.exblog.jp/

日時:2016年4月24日(日)18.00~21.00(入場17.45)
会場:”タイサラ” タイ・カフェ&レストラン
東急東横線・妙蓮寺駅から徒歩4分(045-421-8044)www.thaisara.jp
会費:4,000円(ビュッフェ形式の食事&1ドリンク、ミュージックチャージ込)
アルコール類の飲み物(赤白ワイン、タイビール):1ドリンク500円
アルコールの飲み放題: 1,000円

※限定17名様となりますので、ご予約はお早目にお申し込み下さい。

●予約方法
フェイスブックをやられている方は以下のイベントページから「参加予定」をクリックしてください。予約完了です。
フェイスブックイベントページ

メールでもご予約できます。
surintorn@hotmail.com

もしくはタイサラホームページメールフォームより
http://www.thaisara.jp/#!blank-1/c24vq


Tuva Traditional Music Dinner concert

The Tuva Republic is a federal subject of Russia located in the geographical center of Asia, in southern Siberia. The republic borders Mongolia to the south. Tuva is a region with a unique history, culture and nature. The Tuvan language is Turkic and the national art of "Tuvan throat singing” is world-renowned.

Terada Ryohei is a Japanese musician who performs the traditional music of Tuvan. He is a student of Mongun-ool Ondar who is a world-famous musician in Tuva and he has continuously stayed in Tuva every year for three months in summer for his studies of the Tuvan traditional music and language.

Day and time: April 24, 18.00 - 21.00 (doors open at 17.45)
Place: Thaisara Thai Café & Restaurant: www.thaisara.jp
4000 yen - including music charge, buffet style all you can eat Thai food dinner with one free drink
- 500 yen for one alcoholic drinks (red/white wine, German and Thai beer, Thai sparling wine, Thai whiskey and Thai shochu)
- 1000 yen for all you can drink, including alcoholic drinks

Seating capacity is limited so please make sure to secure a seat by making an early reservation.
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by teradaryohei | 2016-04-05 23:05 | ライブ情報 | Comments(0)


トゥバ音楽演奏家の寺田亮平のブログ。ロシア連邦トゥバ共和国の現地情報、社会、文化、ミュージシャンなど紹介します     dtxmain[at]gmail.com


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